簿記3級は従来型試験で受けるべきか、CBT方式で受けるべきか

    今回わたしは、簿記3級試験にCBT試験で臨んだ。

    簿記試験に限らず、はじめてのCBT試験であった。

    個人的にはすごく気に入った。

    簿記2級にステップアップして受験するつもりだが、絶対CBTで受験しようと思う。

    その他の試験でもCBTという選択肢があれば、そちらで受験したいとも思っている。

    記事のタイトルにある、どちらで受けるべきか、と聞かれたらわたしだったら、CBT一択だと思う。

    ちなみに、従来型とは、答案用紙にカキカキする方式のことね。

    従来型との比較がてらなぜCBTのほうがよいかを語れたらいいと思う。

    従来型で受験するメリットデメリット

    わたしは、CBT受験派だが、従来型の試験にもCBTにはない良い面と悪い点があるので両方述べたい。

    従来型試験のメリット

    ガチ試験の雰囲気に慣れることができる


    ガチ試験とは、難関国家資格のことだ。

    例えば、司法試験とか、社会保険労務士とか、その手の類いの国家試験などだ。
    その手の試験は、CBT化するのはまだまだ先だろう。
    論理的な思考を試されるため、どうしても論述的な試験となるため、CBT化が難しいからだ。

    こういった試験をいずれは受験したいと考えている人は、従来型で受験した方がいいだろう。
    場の雰囲気とか緊張感を味わえるからだ。

    簿記試験でも1級となると、この記事を書いている段階ではCBT化されておらず、従来型の試験のみとなっている。
    1級を目指す人も場慣れする意味で従来型での受験が有効だろう。

    問題用紙にメモを記入できる

    なんと言っても、従来型受験では、問題用紙にメモ書きを残せる点がメリットだ。

    簿記3級で言えば、決算整理前の表などに、決算整理事項で修正する金額を、借方や貸方に記入でき、計算間違いが少なくできるのだ。

    PCだとそういったことができないため、与えられたメモ用紙に忘れないように記入しておかなければならない。その点はすごく有利だと言える。

    受験生同士でお祭り感を共有できる

    これが最大のメリットかもしれない。

    同じ日に会場に集い、同じ問題を解くのだ。
    試験日まで積み上げた勉強を当日ぶつけるのだ。
    同じ問題を解き、同じところでひっかけられるのだ。

    そのような者たちは、名前も素性も知らないが、ある意味同士のような感情を持つことだろう。

    試験当日や合格発表日は、ちょっとしたお祭り騒ぎだ。

    CBTだと絶対そういったことにはならない。なんなら、試験会場全員が簿記以外の試験やっていることすらありえるのだから。

    従来型試験のデメリット

    一方的に決められた日時に集合しなければならない

    1年に1回とか、2回とかに、主に日曜日に集合しなければい。

    簿記のような比較的規模の大きい試験だと、会場まで向かうバスが混んだりする。

    CBTは比較的自由に日時を決めれるのだ。

    年に3回しかチャンスがない

    これが最大の欠点かもしれない。

    仕上がりが順調でも本番は力が出せず、パッコ微塵にされることなんて試験では当たり前のことだ。

    落ちると、また次のシーズンまでヤキモキして待たなければならないのだ。

    年に3回試験が実施されることは、他の資格試験に比べると恵まれているが、それでも不合格だと4ヶ月次のチャンスを待つことになってしまう。
    CBTだとそれがない。

    CBT方式で受験するメリットデメリット

    従来型試験で受験するメリットデメリットの逆になるな、と書きながら思った。

    わたしは、CBT派だから若干ポジショントーク的になってしまうかもしれないが許されたい。

    CBT方式試験のメリット

    好きな日時を自分で選択できる

    勉強が仕上がったな、と思えば、好きな日時を選択して受験できてしまう。

    最短で3日後に会場に空きがあれば受験予約できるということだ。

    従来型の日曜日に縛られることもない。

    会社帰りに受験すればいいのだ。

    革命的なことだと思う。

    落ちてもすぐに再受験できる

    簿記試験の場合、万が一、パッコ微塵に落ちてしまっても、最短3日後に再受験できる。

    勉強が仕上がっているのに、ちょっとしたことでミスって不合格した場合に悔やまれるが、従来型のように1シーズン待たなくてよいのだ。

    革命的なことだと思う。

    ゆるい勉強できるので学習が楽しくなる

    デメリットでもあるかもしれないが、年1回とか2回という概念がないから、ゆるい勉強ができる。

    ゆるい勉強とは何かというと、従来のねじりはちまきして猛勉するのではなく、教養を広く身につける勉強のことだ。

    期限を気にすることなく学べるのだ。

    1度CBT方式を受験すると、年に1回とか2回しかチャンスがないことがいかにストレスになるかがわかる。

    CBT方式試験のデメリット

    問題用紙に書き込みできない

    従来型との逆で、設問に対してのメモ書きを問題用紙に記入できない。

    大問2や3では、設問で与えられた表に思考の経過を問題用紙にメモっていかないと、解答がムズい。

    メモ用紙は与えられるが、短い時間で表を書き写すことなどムリだ。

    この対策としては、CBT方式の演習で慣れるしかない。

    緊張感がいまいち発生しない

    ステップアップして、簿記1級や、その他のガチ国家資格受験の前哨戦にはならない。

    試験前日のピリピリした緊張感や当日の逃げ出したくなるような気持ちが、CBT方式試験にはない。

    これらの、気持ちは、難関資格を受験するなら経験しておいたほうがよいだろう。

    受験生同士の祭りに参加できない

    従来型試験だと、試験日が終わると、WEB上でお祭りの雰囲気になる。みんなで健闘をたたえ合う雰囲気が醸し出されるのだ。

    見ず知らずの人も、同じ日に同じ問題を解いたということで、親近感がわき、ネット越しに連帯感が生まれる。

    CBT方式はそれがない。同じ日に仮に受けたとて、同じ問題ではない可能性が高いのだから。

    問題が公表されないから復習できない

    これが、一番のデメリットだと思う。

    受験した問題が公開されないから、自分がどこを間違えたのかがわからないのだ。間違えた論点に対して、検討し理解を深めるという学習者にとって一番大事な事ができないのだ。

    従来型試験でも、昨今は問題用紙メモ用紙の持ち帰りはできないということだが、受験生が多く同じ問題を解いているので、受験予備校などで問題を復元して対策を立てれるのだ。

    CBT試験でも問題の改編期などに定期的に公開してもらいたいところである。

    今回記事のむすび

    従来型試験でもメリットはたくさんあるが、やっぱりCBT方式一択なような気がする。

    1級受験やガチ国家試験の前哨戦でもない限り、従来型試験で受験する意味がわからない。

    記事には書かなかったが、受験コストは若干CBT方式のほうが高い。
    受験料は同じだが、CBT方式の場合は事務手数料がかかるので、550円高くなる。些細な問題として取り上げなかった。

    合格の価値はどちらも同じであれば、CBT方式のほうがいいことずくめだと思う。